コーヒーの抽出する時間で味は変わる!おいしいコーヒーの淹れ方
みなさんはコーヒーを、「自分で上手に淹れることできない」と
感じることがありませんか?
また、これからドリップコーヒーに挑戦してみようと考えている方は
「自分でコーヒーを淹れてみたいけどよくわからない」と思うことありませんか?
今回はコーヒーの味が変わる、抽出時間について解説します。
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抽出時間の違いで、コーヒーの味は何が変わるのか?
コーヒーの味は、コーヒー粉にお湯を注ぐ抽出時間で間違いなく変わります。
抽出時間はコーヒーの味が大きく変わる要素ため、非常に重要なポイントです。
では、どのように抽出時間で変わるのか解説します。
まずコーヒーを淹れる際、お湯を注ぎます。
実はお湯のかけ始めの時とかけ終わるときとでは、コーヒー粉から
抽出される成分が全く違います。
お湯を注ぐタイミングによって、コーヒーの味が変わることを意味します。
コーヒーの味を決める要素として、酸味・苦味・甘味・雑味があり、
抽出時間の経過により、各々が持つ成分の出方に特徴があります。
決してコーヒーの成分の酸味や苦みが、同時に抽出されるわけではありません。
コーヒーの味を決める要素の解説です。
コーヒーの味を決める要素の特徴について
1.酸味
お湯が注がれた最初に多く抽出され、時間が経過するほどほとんど成分として
抽出されません。
2.苦味・甘味
お湯が注がれた前半に多く抽出されます。
時間の経過に伴い後半にわたっても継続的に抽出され続けます。
抽出時間を長くすることで苦味は強くなります。
強調された苦味は、強い刺激となり雑味を打ち消す効果があります。
甘味についても抽出時間を延ばすことで引き出すことが可能ですが
雑味が入ることによって、甘味が打ち消される要因となります。
3.雑味
お湯が注がれた後半ほど多く抽出されます。
前半はほとんど抽出されることはありません。
雑味の強すぎる苦さやえぐみ、渋みは過抽出(抽出時間が長い)に
よってネガティブな味わいの原因になります。
抽出時間が短めであれば、酸味の強いフレーバーを楽しめる味わいとなり
抽出時間が長めであれば、ロースト感(苦味)を楽しめる味わいとなります。
そして最も大切なことは、いかに「雑味を出さない」抽出時間でコーヒーを
淹れていくかが重要です。
ベストの抽出時間はどれくらい?
ベストの抽出時間ですが、コーヒーを淹れていく器具で異なります。
色々な抽出器具がありますが、今回はペーパードリップの淹れ方の場合です。
ペーパードリッパーの中でも抽出スピードが最も調節しやすいハリオV60で
解説します。
ハリオV60の特徴ですが、どの器具よりも高速でコーヒーを淹れることができ
品質の高いスペシャルティーコーヒーを、最も表現しやすい器具です。
高速でコーヒーを淹れられるので、フルーティな酸味が感じられるコーヒーを
生かす器具であるともいえます。
また苦味やコクがある味わいについても、抽出スピードを調整できるので
適しています。
コーヒーの味をコントロールできる、最も適したドリッパーです。
抽出時間について
結論からお話ししますと、3分前後で抽出するのがベストです。
なぜならばそれ以上になると、先に解説した「雑味」の成分が出始めます。
雑味とは、強い苦さやえぐみ、そして渋みがでてきて、そのコーヒー豆が持つ
本来のクオリティを下げてしまいます。
その原因の多くは抽出時間が長いことに起因しています。
またコーヒー豆の特徴や品質から抽出時間を考えることも大切です。
そのコーヒー豆が持つクオリティを、最大限引き出すために、そのコーヒー豆の
よい部分を引き立たせるかを考えます。
酸味を生かすコーヒー豆であれば抽出時間は短めになり、ロースト感(苦味)を
高めたいのであれば抽出時間は長めとなります。
雑味を出さないための抽出時間確認方法
「雑味」が出ないように抽出時間を考えなければいけません。
そのための目安としての確認方法ですが、いたって簡単です。
きちんと抽出時間を計測し、何度か試して頂きたいのですが、
抽出終了時、コーヒー粉の上部表面に茶色の泡が残ります。
これが雑味の成分になります。
抽出後その泡が残っていなければ、淹れたコーヒーに雑味が入ってしまった
ことになります。
この泡がきちんと残る抽出時間を検証することをお勧めします。
どのように時間配分して、コーヒーを入れるのか?
いろいろな時間配分方法があると思いますが、考え方はまちまちでどれが
正解かはありません。
ただどのようなコンセプトでコーヒーを楽しむかで時間配分も変わってきます。
私はコーヒーの味の再現性を重視しています。
コーヒーの「味のブレ」を極力なくすためにも、抽出時間の配分やコーヒー粉と
お湯の量の比率、そしてコーヒー豆の挽き方等を考えて淹れています。
▼コーヒーの粉量と湯量のバランスについてはこちら
▼コーヒー豆の挽き方についてはこちら
抽出時間を考えたコーヒーの淹れ方
レシピ 浅煎りのコーヒー豆20g 抽出量320ml
ドリップスケールを使い、湯量を計りながらお湯を注いでいくやり方です。
320mlの抽出量ですが、最後の注湯のほうでは粉がお湯を多く吸ってしまう状態に
なりますので、1割ほど多めにお湯を注ぐようにします。(今回は、最終湯量を
350mlに設定します)
今回は、5回に分けた注湯による抽出方法を解説します。
1.蒸らし
最初の一投目の注湯ですが、コーヒーの重さの2.5倍を目安にお湯を注ぎます。
今回はコーヒー20gなので、50mlを粉全体にお湯を注ぎ蒸らします。
コーヒー粉を蒸らす時間の目安は30秒です。
コーヒー豆の品質等で違ってきますので、何度か検証して蒸らす時間を
見つけてください。
後日、コーヒーの蒸らしについても解説記事を書きます。
楽しみにしてください。
2.30秒ごとに決めた湯量でお湯を注いでいきます。
二投目 30秒経過後 湯量125ml(最終湯量の半分から一投目湯量を
引いた量です)
三投目 1分経過後 湯量175ml(湯量の半分の設定です)
四投目 1分30秒後 湯量262ml(最終湯量の3/4の設定です)
五投目 2分経過後 湯量350ml(最終湯量まで注いでください)
3.最後は320mlを抽出できたらドリッパーを外します。
時間的には2分40秒~50秒前後で320mlは抽出できます。
(豆の挽き目でも抽出時間は変わります。)
ペーパードリッパーを外した後のコーヒーも味見してください。
雑味が感じるかの確認です。苦味や渋みがでているようであれば
淹れたコーヒーにネガティブな味は影響していないと考えます。
是非、試行錯誤されて自分好みの味を見つけてください。
まとめ
コーヒーをおいしく淹れるために、抽出時間の管理は非常に大切なポイントの
ひとつとなります。
このほかに、コーヒーの粉量とお湯量の比率やコーヒー豆の挽き目(挽き方)が
コーヒーの味を大きく変化させます。
まずはひとつづつ理解をし、徐々に総合的に検証して、自分好みのコーヒーの
味を見つけていきましょう。